妊娠中の妻が寝てばかりいるのは、つわりの一種なのです。
つわりの中には、眠りつわりというものが存在するんですよ。
仕方ないとは言え、妻が寝てばかりいることで多くの家事を担う必要が出てきたり、不安定な妻に長いこと付き合うのは正直しんどいですよね。
しかし、妊娠や出産の恨みは一生もの。つわり中のサポート次第で今後の関係が左右されると言っても過言ではありません。
つわり中にどんなサポートをすればいいかを知っていれば、妊娠中の妻とより良い関係が築けるようになりますよ。
この記事では、実際につわりを経験した私が夫にしてもらって嬉しかったことを具体的にご紹介します。
寝てばかりいる妻に悩んでいる方々のご参考になれば嬉しいです。
妻がつわりで寝てばかり!眠気が強くなる理由を解説!
妊娠中の妻が寝てばかりいるんだよ…。妊娠をサポートしたい気持ちはあるんだけど、俺も毎日仕事で疲れてるんだよな…。
妻が妊娠中であることはわかっていても、寝てばかりいられると正直ため息をつきたくなる日もありますよね。
特に仕事でクタクタに疲れているときや嫌なことがあったときには、「俺が全部やるから寝てなよ。」と言える器の大きな人間はそれほどいないと思います。
だって人間ですからね。仕方ないのです。
ただ、妻も抵抗しようがない「ホルモン」の働きで体を支配されてしまっており、どうしようもない状態なのです。
妻の体に何が起きているのか、どうして寝てばかりいるのかまずは知ってみましょう。
妊娠中に眠気が強くなる理由
妊娠初期に眠気が強くなる理由には、以下の3つが挙げられます。
- 女性ホルモンのバランスの変化
- 自律神経の乱れ
- 心身の疲労
以下でひとつずつ解説していきますね。
【女性ホルモンのバランスの変化】
妊娠初期の眠気を引き起こす大きな原因が、女性ホルモンのバランスの変化です。
妊娠するとプロゲステロンというホルモンが増えます。
プロゲステロンには基礎体温をあげたり、母乳分泌の準備をしたりする作用があり、妊娠を維持していくためにとても大切なホルモンです。
しかし、このホルモンには眠気を誘う作用があるんですよ。
また、ホルモンの作用で体温が上昇すると頭がぼーっとして眠気やだるさを感じやすくなります。
妊娠初期に見られるつわりは未だ解明されていないことも多いのですが、この女性ホルモンのバランスの変化が原因で起こるとされていますよ。
寝てばかりいるのもつわりの一種で、眠りつわりと呼ばれます。
つわりについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてくださいね。
【自律神経の乱れ】
妻のどうしようもない眠気には、自律神経の乱れが関係していることもありますよ。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経が優位になると体が目覚め、副交感神経が優位になると体がリラックスした状態となります。
通常であれば、この2つの神経は自動でコントロールされているんです。
しかし、妊娠初期にはホルモンバランスの変化によって身体が急激に変化していること、また妊娠や出産に対する不安な気持ちなどにより、自律神経が乱れやすくなります。
すると、副交感神経が優位に働くべき夜に、交感神経が優位に働いてしまい、眠りが浅くなって日中に眠気を感じやすくなるのです。
【心身の疲労】
お腹が大きくなってくると疲れやすいというのは想像がつくと思いますが、まだお腹が膨らんでいないときでも、母体は赤ちゃんに酸素や栄養を届けようといつもより頑張っています。
つまり、妊娠していないときと比べて疲れやすい状態であり、眠くなるのは当然であるということ。
妻が今まで通りに家事や育児、仕事をこなせないのはお腹の赤ちゃんを育てるという一つの役割が増えたから。それをしっかりと覚えておいてくださいね。
眠気は妊娠後期まで続くこともある!
眠気のピークは妊娠2〜4ヶ月と言われており、安定期に入る5ヶ月頃になると多くの場合、その症状が軽減してきます。
しかし、眠気をはじめとする妊娠中の症状には個人差があり、中には妊娠後期まで眠気が続く方もいます。
前述しましたが、妻はいつもより疲れやすい体で、小さな命を育てるという大役を担っているんです。
妻が寝たいと言うときには思う存分寝かせてあげてくださいね。
妻がつわりで泣くときの対処法!妊娠うつの可能性も
ずっと寝ていたと思ったら今度は泣いている。今までに見たことがないくらい情緒不安定な妻を見ていると心配になりますよね。
妊娠中の女性は精神的に不安定であり、泣くことでストレスやイライラを発散していることもあります。
最も大切なのは、寄り添うこと。ここでは妻が泣いているときの対処法をご紹介しますよ。
涙に理由を求めないことが大切!
私はつわり中に泣くことが数回ありました。
妊娠中はホルモンの影響に加えて、体調の悪さや出産・育児に対する漠然とした不安、疲労などが重なって涙が止まらなくなることがあります。
そんなときは「どうしたの?」ではなく、「大変だよね、辛いよね。」と優しく声をかけてあげることが大切です。
「どうしたの?」と聞かれても、妻は自分自身でなぜ泣いているのかわからないことも多いです。共感する姿勢を見せることが大切ですよ。
妻が泣いているときの対処法
つわりが終わった今、冷静に思い出すと私が泣いていた理由は以下の3つだった気がします。
- 朝から晩まで続く気持ち悪さに耐えられないから
- おいしいと感じるものが何もないから
- 十分に上の子と遊んであげられない罪悪感があるから
つわりが辛くて泣いているとき、嬉しかったのは背中をさすってもらったことでした。
また、夕飯を買って帰ってきてくれたことや、上の子を休日に連れ出してもらったことも嬉しかったですよ。
そしてそれを夫として、父として、当たり前のようにやってくれることが何よりも嬉しかったです。
いつも妻が担っていることをひとつ引き受ければ、間違いなく感謝されますよ!
妊娠うつの症状
妊娠中に疲れやすい、寝つきが悪い、ささいなことでよく泣くなどの症状が見られた場合、妊娠うつである可能性もあります。
妊娠中は体やホルモンバランスの変化により、疲れやすくなったり、情緒が不安定になったりすることはよくあることです。
そのため妻の情緒不安定を「妊娠中だから仕方ない」と割り切ることも大切です。
しかし、あまりにもひどい、長く続いて見ているのが辛いと感じる場合は一緒に受診するようにしましょう。
妻のつわり中に夫にできること5つを紹介!実は簡単♪
産後、急激に夫婦仲が悪化する現象は産後クライシスと呼ばれています。
ある大学の調査では「産後2年以内に夫婦間の愛情が急速に冷えた」と回答した夫婦が約半数もいたという結果があるんですよ。
逆に言うと、妊娠・出産を2人で乗り越えることができれば、夫婦関係は良好に保てる、またはそれ以上になれるということ。
つまり妊娠中の妻を夫がどうサポートするかで人生が大きく変わるんです。
ここでは具体的に何をすればいいのかをご紹介しますよ。
夫にできること①:体調を気遣う声かけ
体調を気遣い、話を聞いてあげることから始めてみましょう。
「今日の体調はどう?」「ご飯は食べられる?」これでいいのです。
私はつわりのピークのとき、「子どもを連れ出して外でご飯を食べてきてほしい」と思っていました。
食欲はなかったですし、食べ物の匂いを嗅ぐこともしたくなかったのです。
もし夫が自己判断で「うどんなら食べられるだろう」と思ってキッチンで料理を始めたらケンカになっていたでしょう。
そして夫も良かれと思ってやったからこそ、関係がギクシャクしてしまっていたと思います。
幸い、夫は「今日はご飯どうする?」と毎度聞いてくれたので、ケンカになることは一度もありませんでした。
つわりの症状は変化しやすいので、コミュニケーションを図って妻の要望をその都度聞くといいですよ♪
夫にできること②:食事の準備をする
つわり中に食事の準備ができなくなる妻は多いです。
夫は、自分の食事を自分で準備しましょう。
前述しましたが、外食で済ませてくるのも一つの手です。
妻が貯蓄しているゼリーや果物、飲み物には間違っても手を出さないようにしましょうね。
夫にできること③:買い物や掃除・洗濯などの家事を行う
今まで妻が担っていた家事をなるべく引き受けるようにしましょう。
家事は身体の負担が大きいので、ぜひ夫が担ってください。
妊娠をきっかけに少しずつ家事の分担を見直しておけば、産後の生活もスムーズになりますよ。
夫にできること:④家族のお世話をする
上の子がいる場合は、上の子を積極的に外に連れ出しましょう。家にいれば子どもはママ、ママとなってしまいます。
子どもの世話は体力も神経も使います。率先して行い、妻の負担を減らしてあげてください。
ペットがいる場合も同様ですね。散歩やエサやりなどのお世話を忘れずにしましょう。
夫にできること⑤:タバコ・お酒を控える
妊娠がわかったらタバコはやめましょう。
妻が煙を吸い込むことで、お腹の赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼすことがわかっています。
また、つわり中は匂いに敏感になりやすいので、服についたタバコの匂いだけで気分が悪くなることもありますよ。
もともとお酒が好きだった妻の場合は、妻の前で飲酒するのも控えましょう。
つわり中はタバコだけでなく、お酒の匂いもキツイのです。
飲み会も出席もなるべく控え、できるだけ早く帰宅しましょうね。
まとめ
- 妻が寝てばかりいるのは、女性ホルモンのバランスの変化で起こるつわりのせいに加え、自律神経の乱れや心身の疲労が重なっているから
- 妊娠中の眠気の感じ方には個人差があり、妊娠後期まで寝てばかりの状態が続く人もいる
- 妻がつわり中に泣くときは、涙に理由を求めずに寄り添うことが大切である
- 疲れやすい、眠れていない、よく泣くなどの症状が見られたときは妊娠うつの可能性もあるため、一緒に受診することが好ましい
- 妻がつわりで苦しんでいるときに夫にできることは、体調を気遣い、家事や育児を積極的に担うことである
妻がつわりで寝てばかりいるとき、夫がすべきことはわかりましたね。
そんなに難しいことではないはず。ぜひ実践して家族の絆を深めてくださいね。